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2012年02月13日

 OD缶用のガスバーナーには、2種類あります。
分離型と一体型。
 ガス缶の組成も、混合されているものが多く、レギュラーガスでも
ブタン+イソブタンのこともあり、寒冷地用では、一般に
-40度まで気化するプロパンが混入されています。

さてさて、この混合缶とガスバーナーで何が起きるでしょうか?
少し考えてみました。
間違っていたら、教えてください。


まずは、環境条件として、単純化するために、こうしてみます。
氷点下10度以下、イソブタンも気化しない。たとえば氷点下15度。
缶は、輻射熱、その他の手段でも、温まらないとすると、ガスの使用に伴い、
気化熱(この温度ではプロパンのみ気化)で冷却され、
外気温よりやや低い温度で一定になります。
缶が、プロパンが気化しない氷点下40度以下まで冷却されると問題外なので、
氷点下20度程度とします。(乱暴ですが、こうします。)

 すると、プロパンだけが気化して、缶の中の圧力が上昇します。
正立て使う限り、つまり一体型では、プロパンだけが使われ、ブタン、
イソブタンは液体のまま残り、プロパンがなくなった時点(全体の25~30%)で、
この温度では使用不能です。

 さて、分離型で液出しすると、気化したプロパンの圧で、
混合液が押し出され、ストーブに送られます。
缶の中の混合液中に、プロパンが残っている限り気化して、液体を押し出し、
おそらく、ほとんど空にすることができるでしょう。
この場合ストーブに送られてくるのは液体であり、何のことはない、液燃となります。

 つまり、分離型で、ストーブ側に気化器(加熱するだけ)がついていれば、
ガス液だしができる可能性があるということです。

さて、製品を見てみましょう。

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

以上、一体型、すべて気化器はついてません。

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

ガスバーナー 液出し

これは良くわかりませんので、

ガスバーナー 液出し

いずれも写真はメーカーさんのHPより借用しました。
見事に気化器がついていますね。
日本では、どうも、ガス器具の液出しは許可されていないようで、メーカーも
何も言っていないどころか、ガス缶の倒立使用は禁止されています。
 しかし、冬山登山の方は、実際どうしているのでしょうね?

 実際、液出ししてみると、
プレヒートが必要、
火力調節不がほとんど不可能(最大火力以上となる)、
バルブを閉じても、消えるまで1分程度かかる。
下手すると火炎放射器になる、
などなど、ホワイトガソリンストーブのようです。

 調理に向いているとは思いませんが、
ガスをすべて使い切れるようにはなりますね。
結論としては、お湯を沸かすだけなら、アリですかね??


PS

 OD缶用の一体型ストーブを分離式にするアダプタを利用する場合、
液出し状態になると非常に危険。火炎放射器となる。
したがって、CB缶を接続する場合、CB缶の回転防止機構が必要となる。
(以前取り上げたコブラアダプタは合格?)
 OD缶用の分離式ストーブは、缶が転がって液出し状態となっても、
最大火力+アルファ状態で済む可能性が高い。
したがって、CB缶を接続した場合
、回転防止機構は簡易的なものでも良いかもしれない。


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