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最近、まったくキャンプに行けません。涙涙・・・・・・
キャンプブログではなく、物ブログと化していますが・・・・・・

 今まで何回かニッケル水素充電池の特性について記事を書きましたが、
1)終止電圧(1.0V)を超えての放電は好ましくないこと
2)一回の深放電(1.0V以下まで放電)により電池容量が2~5%失われること
3)終止放電まで使うと充電可能回数が減少すること
4)この現象を防ぐためには電池残量表示が必要、または、終止電圧に達する前にスイッチが切れること
が必要です。

エネループ対応?その4




 このような機能を備えていそうなランタン、ヘッドランプはあるのでしょうか?
電池残量インジケーター付きの物は。手持ちの器具では、コールマンテントライト、PETZL ティカXP2、BlackDiamondオービット、アポロです。この中で、市販のニッケル水素充電池に公式対応をうたっているのはPETZLだけですが、コールマンとBlackDiamondは専用ニッケル水素充電池がオプション設定されているので、動作に期待が持てます。コールマンテントライトは以前掲載したように終止電圧(=1.0V)直前にインジケーターが黄色になるようです。ただ、直列使用で、電池の能力、放電にはバラツキがあるため、早めに電池交換しないと、最も弱った電池を酷使して劣化させてしまう可能性があることが判りました。

では、まずはPETZL ティカXP2を見てみましょう。

エネループ対応?その4

エネループ対応?その4

 最高輝度で連続使用し、インジケーターが赤の点滅になった時点で、電池を取り出し、電圧を測ります。直列使用で3本使います。

エネループ対応?その4

それぞれ、0.7V、1.15V、1.2V、合計3.05Vでした。この時点では、肉眼でもはっきりと輝度が低下しています。暗闇で手先が見え、バックから予備電池を取り出すくらいは出来ます。3本平均して放電した場合には終止電圧ぎりぎりの設定のようです。電池には、容量、放電ともバラツキがありますから、インジケーターが赤になるまで使わずに、やや暗くなったら交換ですね。そうしないと、一番弱った電池は終止電圧以下でも酷使され、劣化してしまいそうです。



お次は、Black Diamond アポロ。
これ80ルーメンですが、めちゃくちゃ明るい。
ジェントス757MSの150ルーメンと見た目あまり変わらない。

エネループ対応?その4

インジケーターは最初は緑色。

エネループ対応?その4

2300mAhのニッケル水素充電池4本で、最高照度で連続点灯、約8時間後、

エネループ対応?その4

 LEDが赤になりました。この時点では、写真でもわからないように、肉眼でも輝度の低下は感じません。最初と変わりないぐらいです。ためしに、新しい電池に入れ替えて比較しましたが、輝度の低下はわかりませんでした。その状態で、インジケーターは赤です!!!!。さて、電池電圧です。単三4本直列使用です。

エネループ対応?その4

 なんと、なんと、4本とも1.2Vをわずかに下回る程度。これでは暗くないはずですね。まだまだ使えそうです。ただ、ニッケル水素充電池は、1.2Vの一定電圧で放電して、終わりに近くなると急に電圧下降すると言う特性ですから(アルカリ乾電池は、ほぼ一定のペースで電圧下降する)、1.2Vを下回った段階で電池残量は少ないのも事実です。

エネループ対応?その4

これは、パナソニックのHPにある放電特性図ですが、500mA放電で、約4時間で放電終了と言うことですね。
ちなみに、0度での放電特性は、

エネループ対応?その4

このようになっており、0度でも、ほぼ4時間使えるようです。冬のテント内では問題なく使えそうですね。


つぎは、同じBlackDiamond のオービットです。

エネループ対応?その4

これは、テクニカルインフォメーションによると、

エネループ対応?その4

最高輝度5時間で一度、自動的に一旦消灯して、その後最低輝度で再点灯すると10時間使える、と書いてあります。単4アルカリ乾電池の場合です。アポロとは異なり、何らかの電子回路で制御しているようです。連続点灯時間が短いと言うクレームに対する回答です。単4アルカリ乾電池4本で45ルーメンが5時間持続。これ、大変優秀だと思うのですが・・・・・。最低輝度で最初から使用すれば、

エネループ対応?その4

 24時間使えるとのこと。いずれもアルカリ乾電池の場合です。さて、ニッケル水素充電池ではどうなりますかね。ちなみに消費電力1Wと言うことは、電池4本直列ですから4.8V。200mA程度流すことになります。
 実験してみました。三洋電機製の1000mAhの単4×4本です。200mAで流すと、約5時間ほどは持つはずです。最高輝度で点灯し放置。約7時間後、自然消灯。その時点で電池電圧を測定すると、アポロとほぼ同様4本とも1.2Vをわずかに下回った状態でした。確かに、この状態から最低輝度で使用しても問題なさそうです。ためしに半分程度使い、電圧1.2~1.3Vに低下したアルカリ乾電池を入れて最高照度で連続点灯させてみたら3時間ほどで再度自動消灯。かなり余裕のある設計のようです。
 BlackDiamondのカタログによるとこの電池残量センサーは、アルカリ乾電池を対象として設計されている、とあります。アポロも1.2V弱でセンサー赤。アポロでもアルカリ乾電池なら、あと、かなり使えそうですね??。なんで??個体差??。オービットも1.2V弱でいったん自動消灯。これは、その後最低照度で長時間使うため・・・・・??まあ、いいか??。

 この2機種、実は、オプションでニッケル水素充電池があるんですね。それを考えると、終止電圧まで放電させないようなセッティングとも考えられます。たしかに、平均1.2V弱で警告となると、電池をいためる心配は少ないですね。それで、アポロ、オービットともに最高輝度で連続7、8時間使えれば、冬でも一晩は十分、夏なら2晩は使えそうです。

これからのメインランタンはアポロ(3W LED)、テント内はオービット(1W LED)、補助としてコールマンテントライト
になりそうです。

 ちなみに、EX-757MSについて。アポロと同じ3WクラスLEDを使っています。
LEDは、Cree社製 XR-E ですから、データシートを見ると、150ルーメンにするには3.7V×600mAです。80ルーメンなら300mAの電流が必要(標準電圧時)。ここから電池寿命を換算してみます。
 ニッケル水素充電池の放電特性では、単三一本で、500mAの定電流放電テストをすると、約4時間弱で終止電圧となります。単三4本ですから、どう考えても、150ルーメン=600mAで光らせたら、4~5時間で電池無くなるはずです。現実には10時間ぐらい持ちます。600mA電流を流していると思えません。ですから、実際の明るさは300~250mAで使用していて、明るさは100~80ルーメンなのでは?と考えてしまいます。
 同じように、ジェントス777XP。280ルーメンとなっていますが、単三9本で24時間持ちます。LEDは日亜製のNS6L083AT×3ヶです。データシートを見るとLED1個の光量は、300mAで65ルーメンです。単純に300mAで使うと、65×3=195ルーメンにしかなりません。280ルーメンにするには、500mA程度は必要でしょう。でも、そうすると4時間ほどしか使えないはず。なんで?
 LED1個当たり単三3本で24時間持つのですから、かなり定格よりも電流を落として使用しているのでは?と思われます。そうすると、65ルーメン×3よりかなり暗いはず。この辺はよくわかりません。
 いすれにしろ、BlackDiamondの80ルーメンとGentos757MSの150ルーメンは、差が無いように思います。





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